取扱商材 | 鈴木特殊鋼株式会社

STEEL

ー鋼材ー

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ー鋼材ー

機械構造用炭素鋼

信頼性と加工性のスタンダード

機械構造用炭素鋼は、炭素の含有量によって機械的性質が変化し、熱処理によって硬度や強度を調整できる非常に汎用性の高い鋼材です。S25CやS35Cのような低炭素鋼は加工性に優れ、S45Cは最もポピュラーで、強度と靭性のバランスが良く、熱処理による特性向上が期待できます。S50C、S55Cと炭素量が増えるにつれて硬度は高まりますが、靭性はやや低下する傾向があります。これらの鋼材は、シャフト、ボルト、ナット、歯車、自動車部品など、多岐にわたる機械部品に使用されています。

S25C、S35C、S45C、S50C、S55C 等

機械構造用合金鋼

多様な特性で高度な要求に応える

機械構造用合金鋼は、炭素鋼にクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)などの合金元素を添加することで、焼入れ性、強度、靭性、耐摩耗性、耐熱性などを向上させた鋼材です。 SCM材（クロムモリブデン鋼）は、焼入れ性に優れ、比較的高温でも強度が維持されるため、自動車部品やボルト、ナットなどに広く用いられます。特にSCM435は、靭性も高く、500℃程度の高温環境下でも強度が低下しにくい特徴があります。

SCM415、SCM435、SCM440、 SNCM220、SNCM420、SNCM439、 SNCM447、SNCM630、SNC631、SNC415、 SACM645 等
SMNV45TL・SCM415NR・TMAX520J2B・MM45

軸受鋼

高硬度と耐摩耗性で回転を支える

軸受鋼（ベアリング鋼）は、ボールベアリングやローラーベアリングなど、回転部分や摺動部分に使用される鋼材で、極めて高い硬度と耐摩耗性、そして優れた疲れ強度が求められます。代表的なSUJ2は高炭素クロム軸受鋼鋼材で、JIS G4805に規定されています。適切な熱処理（焼入れ・焼戻し）を施すことで、HRC58～63程度の高い硬度が得られます。SUJ2L-Gは鉛(Pb)を添加し被削性を向上させた快削軸受鋼です。

SUJ2・SUJ2L-G

熱間・冷間・金型用工具鋼

高精度加工の礎

工具鋼は、切削工具、金型、ゲージなど、工具としての機能を発揮するために特別に調整された鋼材群です。炭素工具鋼（SK材、例：SK85(SK5), SK95(SK4)）は炭素を多く含み、焼入れにより高い硬度が得られます。合金工具鋼は、炭素工具鋼にCr, Mo, W, Vなどの合金元素を添加し、耐摩耗性、焼入れ性、靭性、耐熱衝撃性などを向上させたものです。 SKD11（冷間ダイス鋼）は、高炭素高クロム鋼で、焼入れ後の変形が少なく、 SKD61（熱間ダイス鋼）は、中炭素クロムモリブデンバナジウム鋼で、高温強度と靭性に優れています。

SK・SKD61等、SKD11・SKS等、NAK55等

ステンレス各種

錆びにくさと多彩な機能美

ステンレス鋼は、主成分の鉄（Fe）にクロム（Cr）を10.5%以上含有させることで、表面に強固な不動態皮膜を形成し、優れた耐食性（錆びにくさ）を発揮する合金鋼です。ニッケル（Ni）、モリブデン（Mo）などの添加により、さらに特性が向上します。当社では、これらの多様なステンレス鋼を丸棒、板、鋼管など様々な形状で取り扱い、お客様の用途に応じた最適な材料選定と加工サービスを提供します。

SUS303・SUS304・SUS403・SUS310・SUS440・SUS420J2・SUS416・SUS630等

みがき材（磨棒鋼）

高精度な寸法と美麗な表面品質

みがき棒鋼は、熱間圧延された鋼材を冷間引抜きや研削、切削などの加工（みがき加工）により、寸法精度を高め、表面を滑らかに仕上げた棒鋼です。主な特徴として、高い寸法精度（例：h9公差）、優れた表面粗度、真直度が挙げられます。これにより、後工程での加工が省略できたり、自動機への材料供給がスムーズになったりするメリットがあります。当社では、丸棒、六角棒、四角棒、平鋼といった各種形状のみがき材を在庫しており、特にS45C-Dや快削鋼は豊富に取り揃えています。

SS400-D・S45C-D・SCM415-D・SCM435-D
M23L1・12L14等

2.4.6Fプレート

高精度加工済みプレートで即戦力

2.4.6Fプレートとは、鋼板の2面（厚み面）、4面（厚み＋幅）、または6面（厚み＋幅＋長さ）をフライス加工や研削加工により高精度に仕上げたプレート材です。これにより、お客様は材料受け入れ後、煩雑な面加工を行うことなく、直ちに金型加工や部品加工に取り掛かることができます。主な材質としては、一般構造用圧延鋼材（SS400など）、機械構造用炭素鋼（S45C, S50Cなど）、工具鋼（SKD11, SKS3など）、プリハードン鋼（NAK55, NAK80など）、高張力鋼板（SPH40など）が用いられます。

SS・SC・SK・SKS・SKD11・NAK55・NAK80・DC53・SPH40等

鋼管

輸送・構造ニーズ対応

鋼管は、その名の通り管状に成形された鋼材で、流体の輸送路（配管用）や機械・建築物の構造部材として広く使用されます。 SGP（配管用炭素鋼鋼管）は、比較的低圧の蒸気、水、ガスなどの配管に用いられ、 OST（油圧配管用精密炭素鋼鋼管）は、高い耐圧性と寸法精度が求められる油圧シリンダーや油圧配管に使用されます。 STKM（機械構造用炭素鋼鋼管）は、機械部品、自動車部品、自転車フレームなど、強度と加工性が要求される構造部材に適しており、 SUS鋼管（ステンレス鋼管）は、耐食性や耐熱性が求められる配管や構造部材に使用され、化学プラント、食品設備、排気管などに利用されます。

SGP・OST・STKM・SUS等

レーザー・ガス切断品

精密かつ自由な形状加工

レーザー切断は、高エネルギーのレーザー光を照射して材料を溶融・蒸発させることで切断する加工方法です。非常に精密な切断が可能で、複雑な形状や微細な加工に適しています。熱影響が少なく、バリの発生も抑えられるため、切断面が美麗な仕上がりとなります。薄板から中厚板の切断に主に用いられます。ガス切断は、酸素と可燃性ガス（アセチレン、プロパンなど）の燃焼熱で鋼材を加熱し、高圧酸素を吹き付けて酸化反応させながら切断する方法です。主に厚板の切断に適しており、レーザー切断では難しい極厚材の加工が可能です。

SS・SC・SCM等

鋳物

設計の自由度を高める、鋳造技術

鋳物（いもの）は、金属を高温で溶かし、砂や金属で作られた鋳型に流し込み、冷却・凝固させて製品形状を得る金属加工法です。複雑な形状の製品を一体で製造できる利点があり、機械加工では困難な三次元曲面や内部構造を持つ部品も製作可能です。 FC（ねずみ鋳鉄）は、安価で鋳造性に優れ、振動減衰能や耐摩耗性も良好ですが、靭性に劣ります。 FCD（ダクタイル鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄）は、黒鉛を球状化させることで、ねずみ鋳鉄の欠点である脆さを改善し、高い強度と靭性を持たせた鋳鉄です。

FC・FCD 等

普通鋼・一般鋼材

多様な構造ニーズに応える基本素材

普通鋼・一般鋼材は、土木、建築、産業機械など、幅広い分野で使用される基本的な鋼材です。SS400に代表される一般構造用圧延鋼材は、引張強さの下限値が規定されており、溶接性や加工性にも配慮されています。当社では、丸棒、平鋼（フラットバー）、角鋼（スクエアバー）、山形鋼（アングル）、溝形鋼（チャンネル）など、様々な形状の普通鋼・一般鋼材を豊富に在庫しています。これらの鋼材は、構造物の骨組み、機械の架台、部品の素材など、多岐にわたる用途で活用されます。

丸棒・平角・角材・チャンネル・アングル等

非鉄金属

軽量、高導電性、耐食性

非鉄金属は、鉄を主成分としない金属材料の総称です。それぞれ特有の優れた性質を持ち、様々な分野で活用されています。銅：高い導電性と熱伝導性を持ち、電線、電子部品、熱交換器などに不可欠な材料です。加工性や耐食性も良好です。真鍮：銅と亜鉛の合金で、黄金色に近い美しい色調を持ちます。加工性に優れ、耐食性も良好なため、バルブ、管楽器、装飾品、精密機械部品などに使用されます。 アルミニウム ：軽量（鉄の約1/3の比重）で加工しやすく、耐食性にも優れています。

銅・真鍮・アルミ等

その他加工品

最適な熱処理で理想の機械特性を実現

熱処理は、鋼材を特定の温度に加熱・冷却することで、その組織を変化させ、所望の機械的性質（硬さ、強さ、靭性、耐摩耗性、被削性など）を引き出す重要な工程です。主な熱処理には、硬度と強度を高める「焼入れ」、焼入れ後の靭性を改善し硬度を調整する「焼戻し」、材料を軟化させ加工性を向上させる「焼なまし（焼鈍）」、金属組織を均一化し機械的性質を改善する「焼ならし（焼準）」などがあります。